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*ADMIN* 妄想&その他

2024

0516
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2007

0928
小田和正さんの「こころ」が好きです。イメージPVをぼへーっと見てたら、いろいろ妄想してしまいました。いい感じで、脳内がスタベモードになってます。




アムロの隣には、白いドレス姿があった。真白のヴェールを被った裾の長いドレス。誰がみてもウェディングドレスだった。ヴェールの下の顔は緊張している。差し出されたアムロの腕にすがりつく、白い手袋ごしにも肌が強張っているのが感じられた。小さな手だった。初めて会ったときと、同じように。
遠くから係りの声が聞こえて、目の前の扉が開いた。わずかな歓声と、音楽が聞こえた。音楽にあわせて、歩みを刻む。白いドレスと一緒に、ゆっくりと。祭壇へと続く赤い絨毯は、とても長く感じられた。見知ったたくさんの顔が、2人を笑顔で見つめてくる。そっと隣に視線を落とせば、ヴェール越しに視線が重なった。どちらともなく組んでいた腕がほどかれて、2人は手を握り合う。言葉にならない想いを込めて。ずっと、手を繋いでいたかった。誰よりも、解りあえる2人だったから。
赤い絨毯の終点、祭壇の前に立つ人物も緊張していた。いつもはぼさぼさの黒髪を綺麗になでつけて、初めて袖を通すに違いないフロックコートが似合っているのは、先達のアドバイスのおかげに違いない。2人の足が止まり、3人の視線が交わされる。手袋を置いた掌が差し出される。その上に、アムロは繋いだ手を置こうとして、止めた。驚いた視線をやわらかく受け止めると、握った手を自分の胸の上に置く。初めて繋いだ、小さな手を思い出した。世界は2人だけだった。でも、いつからか世界は2人だけのものではなくなっていた。この小さな手は、これからもっと沢山のものを得るだろう。それを手にするためには、繋いだ手を解かねばならない。握りしめた拳では、何も掴むことができない。より多く捨てるものが、さらに多くのものを得るのだ。
アムロは小さな手を、差し出された大きな掌の上に置いた。万感の祈りを込めて。いつの間にか、自分を追い越して大きくなっていた掌だった。小さな手を託すに値すると、誰よりもわかっていた。張り詰めていた糸が弛むように、笑みがこぼれる。三人の間に、綺麗な三角を描きながら。
花婿が手を引いて、花嫁がよりそう。幸せな2人は、祭壇へと歩んでいく。
2人の背中を見送ると、アムロはいくばくかの寂しさと、それを上回る誇らしさを覚えた。そっと礼拝堂の一番前の親族席へと移動する。そこには、何故か先客がいた。どうして貴方がここにいるんだ、と視線で問いかけても、青い瞳は楽しそうに笑っている。誓いの場を乱すわけにもいかず、アムロは先客の隣に座った。隣の男よりも、目の前の2人の方が、今は重要だったのだ。
誓いの言葉と指輪が交わされ、ヴェールが上がる。幸せな風景なのに、何故かぼやけてしまう。しまった涙だ…とおもったとき、すっと隣からハンカチが差し出されていた。そつのない男から受け取ったハンカチで、アムロは涙をぬぐった。2人が振り返ったとき、笑顔を見せるために。



花嫁と花婿は当然、あの2人です。ラブラブバカップル。ちゃっかり親族のふりをしてる赤い人も幸せです。2人を祝福してますが、同時に「これでアムロは自分のもの!」と舞い上がっているのです。新婚夫婦の新居には、当然のようにアムロの部屋もあるのですが。仲良し家族は、別居なんて考えてないのです。それを知った赤い人は「これはナンセンスだ!」と叫ぶ予定。

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