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*ADMIN* 妄想&その他

2026

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2009

1209

いつまでたっても赤い彗星がでないので、無理やり出す方向転換。


「ハイム姉妹はスイート・ウォーターで消息を絶った、か」
アムロは一人だった。車を運転して、郊外に来ていた。視界にうつる寂れた農場は、水棲馬ケルピーのなわばりだ。アムロの気配に気付いているだろうケルピーは何も反応しない。ウォーカーは妖精と相性がいいのだ。
自分でレストアしたフィアットはかなりくたびれている。エンジンには自信があるのだが、外装はいかんともしがたい。けれど酷使された外側をアムロは気に入っていた。小さなフィアットの空間の中で、アムロは楽しげに笑う二人の少女が映った写真を見ていた。
ハリーの依頼は、アムロにとってプラスになるものは何もなかった。ヴァンパイアの好意なんて当てにならないものは、アムロには必要ない。ガトーもシーマも、ヴァンパイアの一方的な申し出に呆れていた。ヴァンパイアが嫌われる理由に、無意識な上から目線がある。
「なんで俺に依頼するんだ?」
「スイート・ウォーターはネオ・ジオンの街だ。ネオ・ジオンでは、人狼が大きな力をもっている。君は、ネオ・ジオンのアルファ狼とつながりがあるだろう」
この前の騒動は、様々な人外から観察されていたに違いない。噂好きな妖精猫からヴァンパイア上層部まで、あの派手な人狼を認識しているとは。
今さらながらアムロは騒動を持ち込んだ馬鹿な組織連中に鉄槌を食らわせたかった…完膚なきまでに壊滅させた組織だったが。
アムロは、さっさと断るべきだった。断るつもりだった。けれどハイム姉妹の写真を見てしまった。二人は人間だった。
ハリーは彼女たちを友人だといった…ヴァンパイア女王の。
アムロは迷っていた。
一人で考える時間が欲しかった。
ハリーを帰したあと、物言いたげなガトーを置いてケリーのダイナーを後にした。シーマは好きにすればいい、と言った。
自分からネオ・ジオンに向うだなんて、どうかしている。
理由がなければ、決して足を踏み入れることなどない。
ヴァンパイアが探して見つけられなかったハイム姉妹を、自分が探しだせるはずもない。そう言い聞かせても、納得しない心に溜息がでる。
ハイム姉妹の写真を見つめた。
「…美人を見殺しにするのは、寝覚めが悪いよな」
消極的な言い訳を聞いたのは、フィアットだけだった。
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