2009
アムロのセリフがない…orz
聞き捨てならない言葉を聞いた。だが、アムロは躊躇しなかった。コウがヴァンパイアを取り押さえている。尋問するには、一人いれば事足りる。動けないヴァンパイアの脇から、銃口で心臓を狙った。引き金を引けば、ヴァンパイアは塵となる――はずだった。
「動くんじゃないよ、アムロ。その他も同じだ。魔女の呪いを受けたいならば別だけどね」
壊れた窓の向こうに、赤い傘をさしたシーマが立っていた。珍しいことに配下はいない。もっとも彼女が一人だからといって侮るのは、愚か者だけだ。
アムロは、シーマの忠告に従った。
コウと揉み合っていたヴァンパイアも、冷静さを取り戻したのか大人しくなる。コウといえば、シーマを見てアムロを見て、どうしようかと悩んでいるようだった。
「人狼の坊やにはオマケをあげるよ」
不適な笑みを浮かべたシーマに、コウはぎょっとしてヴァンパイアから手を離す。銃を降ろしたアムロの足元で、再生をおえたヴァンパイアの爪がぎらりと光った。
「…やめろ!」
もう一人の制止の声を、起き上がったヴァンパイアは無視する。そのままアムロをなぎ倒すかに見えたヴァンパイアの動きが止まった。
「なめられちゃ、困るね。あたしの評判にかかわるんだよ」
美しく整えられ赤いマニキュアを塗ったシーマの指先が、何かを手繰るような動きをした。ヴァンパイアの赤い目が見開かれ、硬直したと次の瞬間、ざざっという音ともにヴァンパイアだった塵が床に落下していた。
魔女の死の呪いを受けたのだ。
「文句はあるかい?考えなしのヴァンパイア」
「警告を無視したそいつの死はしかたない。だが我らが自衛のためにハンターを倒すの邪魔するならば、貴女と戦うだけだ」
ヴァンパイアはアムロを睨みつけていた。アムロといえば、さっさと銃をホルダーにしまいこんでコウに歩み寄っている。コウは初めてみた即効性の死の呪いに青ざめている。
「ハンターの区別がつかない馬鹿は、やっぱり死んだ方がいいかもしれないねぇ」
赤い唇を歪めて、シーマはヴァンパイアに告げる。
「我らを愚弄するか!」
「愚弄されてもしかたのないことを、お前はしでかしたのだ」
新たな声とともに現れたのは、やはりヴァンパイアだった。
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